資産運用を始める前に知っておきたいこと
投資に興味が湧いてきたので挑戦したいと思っているんだ。
それでは、安全に資産運用を行なうため、投資において大切なことを学んでいきましょう。
長期運用を前提とすること
長期運用が大切であることを説明する前に、まずはこの折れ線グラフをご覧ください。
これは、1801年に1$(ドル)を投資した場合、以降200年の価値がどのように動いたかを示しています。
注目すべきは2点。
株式に投じた場合に約600,000$になっていることとドル(現金)に投資した場合では0.07$になっていることです。
1$が600,000$になったの?
そうです。株式の伸び、つまりは経済的な成長の凄まじさを物語っていますね。
株式投資では、人類の成長の恩恵を受けることが出来ます。
グラフでは下降している時期もあり、株式資産が半分程度にまで落ち込んでいる箇所も見てとれます。逆に言えば、そういった時期も乗り越えて株式は伸び続けていると言うことです。
株式投資は、長期的に運用すれば(歴史的に見て)資産価値を増加させます。
現金のまま持っていたら、0.07$に減っているのはなんでだろう?
物価上昇が起因しています。物の価値が高まるにつれて、相対的にお金の価値が下がったのです。
例えば、10年前に50円であったリンゴが100円になっていれば、お金の価値は50%減ったことになります。
日本では不況が続いているため目立ったインフレは起こっていませんが、景気が良くなると一気に進む可能性もあります。
いずれにせよ、物価の上昇を抑えることは出来ません。そのため、現金で持っていても価値は下がっていく(資産減少のリスクがある)ということになります。
以上の2点から、現金のまま保有せず長期的に資産運用することが大切であることが分かります。
投資先や投資時期を分散すること
ノーリスクの投資先は存在しません。資産価値が下がる可能性は常にあります。
リスクを軽減させる方法はないの?
分散することを心がけましょう。
数少ない銘柄に投資した場合、得られるリターンは大きいかもしれませんが、期待されるリターンと同程度の資産を失うリスクも高くなります。
まずは投資先を分散しましょう。
健全で成長性の高い企業でも、1年先2年先にどうなっているかは誰にも分かりません。複数(なるべく多く)の有望な投資先に投資することを心がけましょう。
「卵は1つのカゴに盛るな」は、投資世界の有名な格言のひとつです。
投資先を決めたら資金を投入だね!
一括投入ではなく、投資する時期も分散しリスク軽減しましょう。
現在の価値が高いのか、低いのかは未来になってみなければ分かりません。そのため、資産を投入するのであれば、投入時期を分散することが重要です。
例えば、毎月3万円ずつ購入するとか?
そうです。価格が変動する金融商品を常に一定の金額で、かつ時間を分散して定期的に買い続ける手法をドルコスト平均法と言います。
例えば、3万円で毎月購入する場合ですと、こうなります。
金融商品が5千円 ⇒ 6つ購入
金融商品が3万円 ⇒ 1つ購入
金額が低ければ多く購入し、価値が上昇した時の恩恵を多く受けることが出来ます。金額が高ければ少なく購入し、価値が減少した時の損害を抑えることが出来ます。
投資先や投資時期を分散することで、安全性の高い資産運用をしましょう。
生活防衛資金を確保すること
投資はどのくらいの金額で始めたらいいんだろう?
まずは自分の生活防衛資金を把握し、必ず余裕資金で運用してください。
資産運用(特に株式)は、現金で持つよりも資産価値が高くなる可能性が高いという実績があります。だからといって、つぎ込めるだけつぎ込むのはNGです。
当面の生活費や必要な時期が明確な資金(教育費など)は確保し、余剰金で資産運用するようにしましょう。
資産運用時、必ず価値が下降する時がきます。ですが、現金化しない限りは損失は確定しません(これを含み損と言います)
資産運用では損失を出さないことが重要です。価値が下がっている時に泣く泣く現金化しなくても済むように、余裕資金で運用することが大切です。
少額から始めること
生活防衛資金は用意したよ。余裕資金で一括購入だ!
気持ちは分かりますが、落ち着いて。まずは少額からスタートすることをおススメします。
余裕資金で行なっているとはいえ、値動きに対してどのように感じるかは人それぞれです。
1割程度下がってもストレスに感じる方もいるでしょうし、半分くらいになっても平気な方もいるかもしれません。
自分自身の、リスクに耐えられる度合い(リスク許容度)を把握しておきましょう。
リスク許容度を超えた投資は、精神衛生上よろしくありません。ストレスの貯まる投資は長続きしませんので要注意です。
目的を把握して他人と比較しないこと
余裕資金は全て投資しておけばいいかな?
資産を増加させる目的はなんでしょうか?投資せずに目的が達成できるのであれば、リスクが生じる投資は不要かもしれませんよ。
あなたの資産を増やす目的はなんでしょうか。老後資金の確保であったり、教育資金の準備かもしれません。
自分の目的と必要金額を把握して、必要以上のリスクを取らないようにしましょう。
目的や必要金額、現時点の資産額や家庭状況などは人それぞれです。他人と比較するのではなく、自分自身の過去と比較するようにしましょう。
他人と比較して焦りを感じるのではなく、楽しんで資産運用を続けていけるといいですね!
大切なことを忘れないこと
最後は「今まで述べた大切なことを忘れないこと」です。
人間は慣れてきたら初心を忘れたり、必要以上に大胆になりがちです。いつまでも投資を始めた時の気持ちを忘れなければ、きっと良い結果が待っていると信じています。
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