米国株式に投資してる友達が「S&P500」がいいよって言ってたんだ。聞いたことはあるんだけど、そもそも「S&P500」ってなに?
米国の代表的な株価指数の1つですね。投資の神様「ウォーレンバフェット」もオススメする指数です。
投資の神様って呼ばれる人がオススメしているの?すごい指数なんだね!
それでは「S&P500」について解説していきましょう。指数を理解して投資対象とするか検討してみてくださいね。
本記事では、米国の代表的な株価指数「S&P500」について解説します。これから米国株式に投資しようとしている方の参考にしていただければ幸いです。
この記事はこんな方にオススメです。
✔︎ S&P500について知りたい方
S&P500(エスアンドピー ごひゃく)とは
S&P 500(英語: Standard & Poor’s 500 Stock Index)は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出しているアメリカの代表的な株価指数です。
アメリカの証券取引所(ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQ)に上場している企業の中から代表的な500社を選出し、その銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数です。
時価総額過重平均ってなに?
それでは「時価総額」「加重平均」に分けて説明いたします。
時価総額とは「 株価 × 発行済株式数 」で計算されるもので、その企業の規模を示しています。
【出典:ルーキー投資家の『倍ブル!』】
A社とB社の株価・発行済株式数を例にとると、次のようになります。
企業 | 株価 | 発行済株式数 | 時価総額 |
A社 | 10円 | 1億枚 | 10億円 |
B社 | 10,000円 | 10,000枚 | 1億円 |
株価の低いA社のほうが時価総額が高くなってるね?
企業価値を判断する際には株価に注目しがちですが、発行株式数にも目を向けることが大切ですね。
加重平均とは、各データの重さに応じた平均を算出することです。具体例を用いて説明します。
算数を思い出してくださいね。次の表の「??」は何点になるでしょうか。
企業 | 生徒数 | 平均点 |
A小学校 | 100人 | 80点 |
B小学校 | 200人 | 50点 |
合計(A小学校+B小学校) | 300人 | ??点 |
生徒数が違うから80と50の平均じゃないよね。確か、まずは各学校の総得点を出すんじゃなかったっけ?
そうですね。そして、2校の合計点を算出します。
学校 | 生徒数 | 平均点 | 総得点 |
A小学校 | 100人 | 80点 | 8,000点(100 x 80) |
B小学校 | 200人 | 50点 | 10,000点(200 x 50) |
合計(A小学校+B小学校) | 300人 | ??点 | 18,000点 |
合計点を出せば、合計生徒数で割ることで平均点を算出できます。
学校 | 生徒数 | 平均点 | 総得点 |
A小学校 | 100人 | 80点 | 8,000点 |
B小学校 | 200人 | 50点 | 10,000点 |
合計(A小学校+B小学校) | 300人 | 60点(18,000 ÷ 300) | 18,000点 |
生徒数の違いを考慮して平均点を出すってことだね。
つまり生徒数というデータに「重み」付けをしたということですね。次に、各学校の総得点の割合を考えてみるとこうなります。
学校 | 総得点 | 得点の占める割合 |
A小学校 | 8,000点 | 約44%(8,000 ÷ 18,000) |
B小学校 | 10,000点 | 約56%(10,000 ÷ 18,000) |
合計(A小学校+B小学校) | 18,000点 | 100% |
総得点を算出することで、合計点に対して各学校の影響度が分かるんだね。
そうですね。それでは、いよいよ本題です。この表を「時価総額」で表した場合、次のようになります。
企業 | 時価総額 | 時価総額の占める割合 |
A社 | 10億円 | 約91%(10 ÷ 11) |
B社 | 1億円 | 約9%(1 ÷ 11) |
合計(A社+B社) | 11億円 | 100% |
時価総額加重平均とは、上表の「時価総額の占める割合」を指します。S&P500では、この割合に応じて各企業へ分散投資を実施しています。
時価総額の大きい企業ほど、多くの額を投資しているってことなんだね!
その通り。S&P500を理解するうえで、次の2点を抑えておきましょう。
① アメリカの主要な企業 約500社へ投資
② 時価総額に応じた分散投資
S&P500の時価総額上位企業
ところで、アメリカの主要企業ってどういうところ?僕も知ってるところかな?
それでは、組入銘柄TOP10をご覧ください。きっと、ご存知の企業も多いと思いますよ。
【出典:eMAXIS Slim S & P 500 インデックス [2021/11/30]】
私たちがよく耳にする企業名では、5位・7位はGoogle。8位はフェイスブックですね。
僕でも知っている有名企業が多いね!
S&P500は、時価総額の大きな有名企業(GAFAM)を筆頭に約500社が選定されています。また、組入銘柄の選定は年4回実施されており、最新の時価総額が反映されるように運営されています。
S&P500のチャート
有名企業で構成されているから投資対象として望ましいわけじゃないよね?
もちろんそうです。次は、S&P500の過去40年間のチャートをご覧ください。
【出典:マネックス証券】
過去40年間のパフォーマンスを確認すると、数回の株価暴落を経験しつつも、長期的に見て右肩上がりとなっていることがわかります。
最近の伸び方が特にすごいね。これは投資対象として勧めてくるのも納得だよ!
そうですね。ですが、投資を行う際には過去の成績を過信せず、あくまで自分の判断で行なうようにしてくださいね。
素晴らしい過去成績ですが、「ITバブル崩壊」「リーマンショック」と二度の暴落が続いた期間は、株価が上昇していません。
前年増減率を用いて、10年ごとに「資産が何倍になったか」を計算しましたのでご覧ください。
【出典:Wikipediaの情報をもとに管理人作成】
「10年スパンで投資しても株価上昇が見込めない可能性がある」ということは、投資を行なう場合に肝に命じておく必要があります。
反面、そういった時期も乗り越えて、S&P500は最高値を更新し続けているという見方もできます。
2001年からの10年間では資産が増えなかったんだね。それでも、他期間は2倍以上になっているのが凄いよね!
株価の暴落は必ず起こります。そのことを忘れずに、10年以上の投資を行なう前提で投資を行なう必要があります。
S&P500への投資銘柄
株価の暴落が起こっても保持できるように、まずは少額から投資してみようかな。どの銘柄に投資すればいいのかな?
S&P500へ投資するための投資信託とETFを紹介しますね。
【オススメ投資信託】
ファンド名 | 純資産 2022/1/8時点 |
信託報酬 | 投資可能な 証券会社 |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 4,635 億円 | 0.0938% | SBI証券 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 9,636 億円 | 0.0968% | SBI証券、 楽天証券 など |
✔︎ 信託報酬が安い
✔︎ 積立NISAの対象
✔︎ ネット証券大手のSBI証券・楽天証券で投資可能
信託報酬の最安を目指すのであれば「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」がオススメです。また、楽天ポイントを使った投資がしたい場合は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」をオススメします。
積み立てNISAの対象にもなってるんだね。僕は楽天ポイントを使いたいから「eMAXIS Slim」にしようかな。
【S&P500に連動するETF】
名称 | 銘柄名 | 経費率 |
VOO | バンガード・S&P 500 ETF | 0.03% |
ETFにかかる経費は、信託報酬と比較しても格段に安いんだね!
そうですね。ただ、ETFへは米国・日本の両方に税金を納める必要があるなど注意点もあります。まずは税制優遇されている積立NISAの活用をおすすめします。
ETFと投資信託の違いは、別記事で解説しています。ご興味がある方は参照してみてください。
まとめ
本記事では、まず「S&P500」について押さえておくべき点を解説しました。
① アメリカの主要な企業 約500社へ投資
② 時価総額に応じた分散投資
組み入れ銘柄は、年4回という頻度で更新されるんだったね。
次に、「S&P500」を構成している銘柄の時価総額TOP10を紹介しました。
多くの人が知る有名企業に分散投資できるんだから便利だよね!
そして、過去のパフォーマンスについて紹介しました。
「10年スパンで切り取ったら株価が上昇しないことがあった」という点は忘れちゃいけないね。
最後に、おすすめの投資信託と、「S&P500」に連動するETFを紹介しました。
【オススメ投資信託】
ファンド名 | 純資産 2022/1/8時点 |
信託報酬 | 投資可能な 証券会社 |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 4,635 億円 | 0.0938% | SBI証券 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 9,636 億円 | 0.0968% | SBI証券、 楽天証券 など |
【S&P500に連動するETF】
名称 | 銘柄名 | 経費率 |
VOO | バンガード・S&P 500 ETF | 0.03% |
ETFは経費率の低さが魅力。だけど、まずは積立NISA対象となっている投資信託から検討するほうがメリットがありそうだね。
本記事が、米国株式への投資を検討している方の参考になれば幸いです。
本記事で紹介した投資信託やETFは、楽天証券やSBI証券からの投資がオススメです。SBI証券はセルフバックでお得に開設できます。別記事で紹介していますので、検討している方は参考にしてくださいね。
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